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1.原子力発電への根拠のない幻想

1−1図 同じ発電量に必要な燃料の比較 2001年の電気事業連合会の図面集(以下『図面集2001』と記述)から引用

 1−1図は原子力が如何に少ない燃料で莫大なエネルギーを出せるかを示しています。 同じエネルギーでは石炭の10万分の1の重さですむことは輸送費や貯蔵費節減にも有効です。 また原子爆弾として使った場合には小型軽量化で圧倒的に有利です。

 この図を見て原子力エネルギーは火力エネルギーより遥かに多くの資源があるように思い込むことはないでしょうか。 僅かな量の中に大量のエネルギーが込められているので数年分もまとめて輸入できますが、備蓄した場合に原子力資源を「準国産」と扱うことは正当でしょうか。 そんな馬鹿げたことは起こらない、と思われますが現実に日本の政治の中枢でも行われています。 これについては「原子力資源への幻想」のところで説明します。

 原子爆弾と同じ核反応を使う原子力発電は原子爆弾と同様に少ない燃料から莫大なエネルギーを取り出せます。 一方、重大事故を起こせば核兵器以上の甚大な放射能被害を引き起こします。その甚大さは100万キロワット原発がわずか3分間の運転で広島原爆に匹敵する放射性物質を生成してしまうほどです。 原子爆弾の洗礼を受けた日本人は原子力の軍事利用である核兵器に対しては本能的な警戒感を抱く一方、原子力平和利用と謳われる原子力発電には好意的な期待をする世論が優勢でした。 このような世論形成のために政府と電力業界は原子力発電の有望性を大々的に宣伝し続けてきました。 その結果、次のような幻想が国民に根強く浸透しています。

   ・ 原子力発電からの放射性廃棄物は安全に管理できる。
   ・ 原子力発電は火力発電よりも経費が安い。
   ・ 原子力エネルギーの資源は事実上無尽蔵である。
   ・ 日本はエネルギー資源が乏しいので原子力発電が必要である。
   ・ 原子力は国産エネルギーである。
   ・ 原子力発電は地球温暖化防止のために必要である。
   ・ 原子力の平和利用である原子力発電は、軍事利用である核兵器とは無縁である。

 このページでは以上の幻想のすべてが破綻することを、主として電気事業連合会の原発推進のための資料『原子力・エネルギー図面集』(2001-2002年版、2011年版、2013年版、2014年版)を使って説明します。無修正で転載することについては電気事業連合会の了承を得ています。なお現在は図面集の2016年版しかアクセスできません。過去の版で都合の悪い部分は削除されていますが、このページでは既にダウンロードしてあるので、過去にどのような説明をしていたか、という事も表示します。


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