進行方向や視線方向を撮影する




 超小型ビデオカメラは自分を撮影する「自撮」ばかりでなく景色を中心とした普通の空中撮影である「空撮」にも通用します。サングラスに組み込まれたビデオカメラが販売されていますが、ここでは「自撮」に使ったカメラでの場合を紹介します。これだけでは普通の「空撮」以上ではありませんが、他の撮影法と同時に撮影すると臨場感が増すことに気づきました。そのことについては「複数の撮影方法を組み合わせた同時進行動画」で紹介します。またブロッケンの撮影については「雲に自分を映してそれを撮影する」で扱います。

進行方向を撮影する場合

2010年4月4日撮影、2.9 MB, 27秒

 カメラをコックピットにマジックテープで貼り付けて撮影します。他機の動きを写そうとしても、機体をその方向に向け続けることはできません。機体の旋廻が追いつかないからです。この撮影の利点は機体の傾きがそのまま撮影されることです。
 この撮影以外にコックピットにカメラを付けての撮影は一度もしていません。スパイラルの時に視線は進行方向ではなく、回転中心方向に向けます。進行方向を見でいたら目を回して危険ですので、この方向をビデオに撮っておくことは意味があります。風切音が強くなり、バリオの下降音も入るので臨場感があります。




視線方向を撮影する場合のカメラ取り付け位置と撮影のポイント

 カメラをサングラスに固定して飛行中の視線方向を撮影し撮影します。ヘルメットに付けることが考えられますが、貼付け位置のヘルメットの傾きや湾曲に対応したスペーサーを用意する必要があるために試していません。サングラスに付けたカメラは思ったほど目障りではないのです。普段見慣れている光景を撮影します。1号機以外は縦長ですので、輪ゴムを使って任意のサングラスに簡単に取り付けられます。安全のために複数の輪ゴムを使います。ヘルメットに付けることを考える必要はなくなりました。テイクオフでもカメラが景色の動きに遅れず、画像の乱れは感じられません。バリオの音も録音されるので臨場感があります。しかし息切れ音や鼻をすする音まで録音されるので困ります。

2011年10月29日撮影、3.0 MB, 26秒

 視線方向を頻繁に動かすと見づらいビデオになってしまうので注意する必要があります。特にライザーをまたぐように視線方向を変えることはできるだけ避けるべきです。また、画面全体で測光しているために、明るい空や雪などが画面の大半を占めるとき、写したい被写体が暗く写されることを意識し、明るすぎる物を避ける必要があります。

 当初、手袋以外の準備を全部終えた直後にカメラのスイッチとシャッターは押すことにしていました。飛行初期に撮影チャンスに出会うとは限りませんので、撮影チャンスに出会った時には電池が切れていることがありました。このことを避けるために撮影チャンスに出会ってからスイッチを入れることに挑戦しました。このようなことができるのはサングラスにカメラを付ける場合だけです。スイッチ操作の成功率を高めるために、撮影チャンスの有無に無関係に毎回ランディング直前にスイッチを入れる練習を繰り返しました。その成果としてランディングを丁寧にするようになりました(下の動画参照)。また「雲に自分を映してそれを撮影する」で紹介するように見事なブロッケンを撮影することに成功しています。

サングラスにもマジックテープを貼り付けて、上下方向のずれを起こさないように調整して右のような撮影をしました。右の動画では視線方向とカメラの画面中央が一致しています。


撮影例

2011年11月17日撮影、4.0 MB, 35 秒
 地面に影を写しての自撮。左の静止画の中央の道路の向こうがランディング場で、私と機体の影がランディングに映っています。表示される日時から太陽の角度が、そして影の大きさから機体の高さが想像できると思います。この位置から左上に見えるターゲットを狙っていました。ところがこの直後、急に前に進まなくなり下がり始めました。まだ林の上です。急遽アクセルを踏みましたが、影は道路の手前側まで後退し、あわやツリーラン・・・それを避けてもアウトランディング・・・。この先は画像をクリックして動画でスリルを味わってください。足が地面に着くまでの35秒間(途中影が視界外に出る時間を含む)地面に私と機体の影が映っていました。最後の数秒間は影が大きくなって私の操作がよく分かります。初めから狙ったわけではありませんが、自分と機体の影を長い時間写すことができました。
 足が地面についた11秒後、機体はこうなっていました。ツリーラン? ・・・ はしていません。その様子を植木さんが撮影していました。お粗末なジョークでした。


2011年7月5日撮影、1.6 MB, 14秒
 アヌシーツアーの集団飛行。場所はル・グランボルナンです。この撮影の時には2500メートル位の高さでした。ヨーロッパアルプスを背景にすばらしい飛行ができました。撮影時は気づかなかったのですが、右端の高い山はモンブランです。もっと高く上がったときにじっくり撮影しなかったことが悔やまれます。この撮影法は遠景や他の機体の動きを撮影するのに適しています。動画の中に自分が入っていないのが残念ですので、機体の翼端にもカメラを付けました。この同時撮影した動画と 同時再生してみると 臨場感を味わえます。


2010年4月20日撮影、1.3 MB, 11秒
 リバーステイクオフ。視線方向が問題なく撮影されます。

 なお、フロントテイクオフで機体を目視で確認してもビデオカメラでは視界に入りません。カメラの視野は肉眼の視野より狭いためなのでしょう。体の柔軟な人が思い切り体を曲げてやっと撮影できる程度でしょう。私の場合はグランドハンドリング中に視界の端に機体の一部がやっと入る程度です。今まで最も大きく入った例は機体の向きと進行方向(体の方向)が大きくずれて、偏流グラハンで、翼端が左右ではなく前後にあった場合です。


2010年6月3日撮影、2.9 MB, 35秒
 センタリング。雲の吸い上げを利用して上昇しました。バリオの上昇音が聞こえて臨場感がある一方、黒い雲には吸い込まれないように用心していたために視線が頻繁に雲に向いてしまいました。安全優先ですからこれも止むを得ないですね。飛行中ですが電池は1時間13分で切れてしまいました。


2010年8月2日撮影、2.9 MB, 34秒
 急速降下。風切音が強くなり、バリオの音もかき消され、臨場感もあります。視線を回転中心に向けましたが、ライザーに隠された時もありました。



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