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発電単価を10円/kWh以下に下げるには

目標

右の図はNEDOによる発電単価の比較です。太陽光発電の単価を33.4〜38.3円/kWhと高く評価しています。太陽光発電でもガス火力発電を凌ぐことことができるように10円/kWhを目標に設定します。


総工費

電気工事関係の経費が確定しましたので発電設備の総工費を計算します。

項目経費備考
架台 452677ホームセンターのポイント分を減額
太陽光パネル、パワコン2150000 
同上送料と消費税 196750 
電気工事店関係 168000 
東北電力引込み工事  12000 
ケーブル、コネクター  31290パネルとパワコンとの間の配線
合計3010717 

私の人件費は入れていません。DIYで楽しみながら組み立てました。また転用に要した数十万円(主に測量費)を除外しています。理由は一時転用では不要であること、及び転用費用は農地の状況に大きく依存することです。

送料と消費税が予想外の価格でした。近くに3相200ボルトの電柱がなく単相200ボルト用の割高のパワーコンディショナーを使わざるを得なかったことも費用を押し上げました。見積もりを依頼した4社目の電気工事店に他社の3分の1の低価格で引き受けてもらえたことが経費節約に効きました。M電様、ありがとうございました。ケーブルの長さを節約しましたが、これを購入した時点で300万円の目標を超えてしまいました。公称発電能力1kWあたりの設備単価は25.1万円となりました。これは「第一期実用試験」の参加者の中で最安値だと思われます。

長期的展望(発電年数と発電単価)

 

上の図は廃棄するまでの設備費と維持費の総経費を総発電量で割って求めた発電単価を表しています。設備費として建設費の3010717円、維持費として月額約300円弱の100ボルトの受電料(パワーコンディショナー制御に必要)と設備の強化費用(いぼ竹6798円、パワコン追加配線7032円、遮光シート1469円)を計上しています。 赤い線は現在までの発電実績を示します。10000円/kWhを切ったのは11日、1000円/kWhを切ったのは147日、100円/kWhを切ったのは1032日です。これが10円/kWhにいつ届くかを問題にします。

左図では発電開始後の4年間の経過を等間隔に区切って表示しています。太い縦の罫線は毎年8月26日になります。縦軸は対数目盛であることに注意してください。実績データを「累乗近似」で当てはめると細く黒い曲線が得られます。実績曲線と近似曲線との上下関係が季節変化していることが読み取れます。この曲線は

Y = 135682 /X1.034

で表されます。この曲線が10円/kWhの直線と交差する時期はグラフの遥か場外になり推定の信頼性が低くなります。

右図では横軸も対数目盛にしました。左図で曲線だった黒い線が右図では直線になりました。10000日前後で10円/kWhに到達する予想ができます。右のグラフを見ると目標の4分の3まで達成しているように思えるかも知れません。しかし実際には未だ目標の8分の1しか進んでいません。グラフの赤い線の伸びが急激に遅くなっています。 この式の中の1.034という数値が気になりますが(装置劣化を考慮すると1より小さいはず)、そのまま使うと到達見込みは9923日(27.2年)となります。20年で東北電力への売電契約が終了します。その後も発電を継続しなければ目標は達成できません。

売電価格が消費税率によって変動したり、売電収入に対する税金がかかったりしますが、この図は売電価格にも固定資産税にも無関係であることに注意してください。売電収入を計算するのではなく、発電単価を計算することが目的なので、あくまでも発電に要した経費と総発電量との比を表示するものです。

災害を受けず、装置の劣化が少なければ30年程度の運転によって石炭を除く火力発電や原子力発電より安い発電単価を実現できます。このような発電単価を実現できる条件として無料の燃料費と組立て工費、安価な架台などの他にソーラーシェアリングによる事実上無料の土地代が挙げられます。

今のところ発電装置の劣化に伴う発電量低下や新規維持費は発生していませんが、やがて発生するでしょう。自作の発電所ですから劣化した部品は交換できます。パネル1枚が劣化して交換できるパネルが手に入らない場合は、20枚直列を19枚直列にして6枚減らした運転も可能です(出力5%減)。生きている5枚は予備として残しておくことができます。6枚をその時点の新製品に置き換えることもあり得ます。いずれにしてもその分の発電単価は増えますが20年超の運転は不可能ではありません。購入したパネルには12年間公称最大出力の90%まで、25年間80%までの出力保証があります。20年以後の売電単価は大幅に下がるでしょう。設備維持費が重荷にならない間は発電を続けて社会に電力を供給し続けることと生涯発電単価を下げることに意味があります。

運転開始後に行った故障を予防する(延命のための)措置

この発電所の弱点は配線ケーブルのコネクターがパネルの下ではなく、雨と日射に晒されていることです。雪によるケーブルに掛かる力に対する対策は「雪対策」の所で紹介しました。コネクターは耐水性があるので雨の心配はありませんが、日照の紫外線による機械的強度の劣化の懸念があります。コネクターに日光が当たらないように黒いビニールテープを巻き付けておきましたが、長期間耐えられるかどうか心配でした。2016年4月、紫外線照射を防ぐためにコネクターにUVシルバーシートを被せる加工をしました。3畳分のシート(1000円弱)から必要な大きさの長方形のシート126枚を切り出し、コネクターを覆うようにホッチキスで固定しました。延べ約5時間の作業でした。

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