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一時転用が可能だった

経過

これまで農地で太陽光発電をしたいと思う人はたくさんいました。それが簡単にできない理由は、農地を転用しなければならないという農地法の縛りでした。その転用手続きに時間と費用がかかるために発電を諦める例が多数ありました。第1種農地では原則的に転用不可です。農耕を続けながら発電するソーラーシェアリングは農地法の趣旨を生かしたもので発電が主目的の見せかけの農耕を排除する条件付で転用不要と扱われるべきものです。私は転用を避けるために「転用不要」を申請しましたが、農水省で検討中ということで半年間待ちました。3月末に出された農水省通知ではルールとして3年毎の一時転用で通常収量の80%以下になれば更新不可という収量条件を課しました。これは根拠があると評価できます。一時転用は本式の転用より手続きが簡単で、地目変更は行われず、実質的に転用不要に対応します。

私は農水省の一時転用の通知が3月末に出てすぐに山形市農業委員会に一時転用の申請をしました。数日後に第2種農地は一時転用の対象外という農業委員会の見解を示されました。そのために不本意ながら転用手続きを進め、多くの時間、労力と多額の費用(主として地積更正費用)をかけてしまいました。また農水省の一時転用が第2種農地を除外しているのではソーラーシェアリングと農地再生に役立たないと批判的見解を抱いていました。

送電開始後、千葉県八街市では第2種農地での一時転用が実現していること、農水省や多くの農業委員会は一時転用の対象を第1種農地に限定していないこと、及び山形市農業委員会は確かに第2種農地での一時転用を認めていないという衝撃的な情報がKさんから入ってきました。私だけが一時転用を認められず多くの時間と経費を使ってしまったのです。

直ちに山形市農業委員会に取扱いの変化の有無を問い合わせました。Kさんの情報が入っていたために山形市農業委員会が第2種農地の一時転用を排除しない方向に動きつつあるように感じました。しかし正式転用を返上して一時転用に切り替えることは正式転用のために使った時間と費用を無駄にするものです。

ソーラーシェアリングによる農地再生維持と再生可能エネルギー拡大の運動を進めるためには私自身が農地のままでのソーラーシェアリングを実行する必要があります。この目的があったから昨年度中に転用可能であったにも関わらず転用せず、売電価格の低下を承知の上で、農水省の通知を待ちました。現状(非農地)のまま一時転用(農地)に戻らないことは売電価格損失を無駄にするものです。

一時転用に戻れば転用にかけた時間と経費の無駄、戻らなければ売電価格低下を承知の上で敢えて転用不要(結果的に一時転用)を待った意義の喪失(半年の時間と売電価格低下分の損失)になります。どちらの損失も返ってくることはありませんので、それらの損失を有効に生かす道を追求します。

何のための「農地での太陽光発電」か

私は東北電力との20年の契約終了後も、故障部品を更新しながら、発電を続けます。発電期間が長ければ長いほど、発電単価が下がるからです。故障部品交換が容易にできるように「長島型回転式架台」ではなく「非回転式架台」にしてあります。最終的に発電単価が「再生不可能エネルギー」より減らせることを目標にしています。20年を超えた時点での売電価格がどのように下がろうとも新しい売電契約を結び続けます。一時転用は収量条件を維持しなければ取り消されます。いつまでも体力が続く訳ではないので、後継者がいない限り、誰にでも一時転用を維持できなくなる日は必ず来ます。限られた長さですが、一時転用の期間があることは売電価格低下損失を無駄にしないために必要です。このままではこのホームページのサブタイトル「農地での太陽光発電」は「非農地での発電に過ぎない」ままで終わってしまいます。収量条件が満たせなくなった時に、第2種農地ですから、農業委員会が発電設備撤去ではなく正式転用を指導することを期待します。私は潔く正式転用を受け容れます。その時にこれまで正式転用手続きで使った時間と費用が無駄にならずに有効に生かされます。その後も体が動く限り、第2種農地の強みを生かして、収量条件のない農耕と発電とのソーラーシェアリングを続け、発電単価が10円/kWh 以下になることを目指します。

行動

2013年9月5日、山形市農業委員会事務局に一時転用に切り替えるための手続きを示すように依頼しました。後日、さらに一時転用に切り替えた後にもう一度転用するときに発電設備台撤去をしないで済むかどうかを問合せました。17日、山形県農政企画課の見解が山形市農業委員会から伝えられました。「一時転用の状態から永久転用を申請するときには発電設備を撤去しなければならない。」という期待外れの回答でした。転用手続き期間だけの「一時撤去」であっても一時転用を維持できない体力では発電設備再建も困難になるでしょう。

「一時転用の第2種農地では発電設備を撤去することなく正式転用の手続きができる」ことを認めていないのは、情報が集まっている範囲で、山形県だけです。農水省の方針でないとすると、営農を維持するために捻り出した一時転用の趣旨を理解せず、一時転用の設備を普通の転用手続きで禁止している事前着工と同列視していることになります。山形県農政企画課は第2種農地での一時転用を排除してしまった体質が抜けていないのかも知れません。この状況を変えるために、農水省の「法令適用事前手続」というページの趣旨に従って電子メールに照会書を添付して農水省の見解を問い合わせました。回答まで時間がかかるでしょう。正式見解が農水省のホームページで公開されることを期待します。

事実上の「転用不要」を達成

すでに太陽光発電設備設置工事終了報告を農業委員会に提出しています。建前として1月以内に地目変更の申請を法務局に出さなければ5万円以下の罰金を科せられることになっています。転用した農地の新しい地目を決める権限は農業委員会ではなく法務局にあります。私は法務局が現場の耕作状況を見て「農地に転用」とすることを期待していました。現場の実態は明らかに畑で作物が生い茂っています。法務局に地目の希望を聞かれれば「農地」と答えます。「農地から農地への転用」という異常事態が起これば問題提起になるでしょう。農業委員会と法務局との対立が起こっても私は埒外にいられます。

9月30日、上記の期待を秘めて、法務局に出向いて地目変更手続きと変更後の地目について問い合わせました。法務局としては「上に太陽光パネルがあっても下で営農が行われていれば農地であるので非農地に地目変更しない。」という見解でした。地目変更ができないまま営農していれば、誰からも咎められず、罰金の心配も要らないようです。

第2種農地では農業委員会の転用許可を得た後に法務局で地目変更が不必要(不可能)であることを確認して営農していれば事実上の「転用不要」を実現できます。第1種農地等の一時転用で毎年営農状態を報告することに対して転用許可を得た第2種農地では法務局による農地であることのチェックがあるかも知れないことが対応します。一時転用よりも緩い条件で農地でのソーラーシェアリングを実現できましたので、一時転用を目指す必要がなくなりました。体力がある間は耕作を続け、それができなくなってから法務局に地目変更申請すれば、その後も発電を継続できます。

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